— 番頭の予想
シンギングブルースは新聞通りだ。近五走、一着、二着、一着、一着、一着。三着内率百パーセント、単勝一倍台。否定する理由がどこにも見当たらない。こういう馬を「みんなが買うから面白くない」などと言って外す予想家は、損をするために競馬をしている。素直に本命だ。
問題は外側にある。市場が二番手に据えたトーケンレナンだ。前売りで二番人気だが、近五走の着順を並べると十着、七着、七着、十着、六着。三着内率はゼロ。こちらの帳面では六番手の評価だ。市場の順位と四つもズレている。何を根拠に二番手かとこちらには見えない。新聞の人気を追うだけなら予想家はいらない。
さて、こちらが面白いと見ているのはヤマノウォーリアだ(馬番9)。
近走を素直に並べると六着、八着、十四着、四着、四着。十四着を見た瞬間に見切った人間が多いだろう。それでいい。だからこそ前売り四番人気、単勝27倍台に放置されている。
だがここで止まれ。十四着の後の二走を見ろ。四着、四着と来た。大きく崩れた後、直近二走で立て直してきた数字がある。三着内率はゼロのままだが、「届かないが存在している」位置で走り続けている。叩いて良化してきた馬の典型的な形だ。こちらの帳面での評価も三番手。市場の四番人気とほぼ並ぶが、その読み方が違う。市場は漫然と四番手に置いているが、こちらは「立て直しの途上」という筋で見ている。
対抗はアフターレヴュー(馬番8)。四歳牡馬で、近走に三着が一度ある。このメンバーでシンギングブルース以外に三着内の実績があるのはこの馬だけだ。若い分、後半に上積みがあるかどうか。
▼堅実 — シンギングブルース複勝、アフターレヴュー複勝の二点。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味 — シンギングブルース×ヤマノウォーリア ワイド、シンギングブルース×アフターレヴュー ワイドの二点。月に一度引ければ十分。当たれば二桁倍の目もある。
▼夢 — 三連複6-8-9の一点。来た時だけ大きい。夢は百円で十分だ。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは帳面の裏に筋があることだけだ。乗るかどうかは各自で決めろ。