— 番頭の予想
二番アルマイナンナ、七番人気十四・九倍。九歳の牝馬という肩書きで、多くの人間が帳面を開く前に切り捨てているだろう。こちらは違う。
近五走の着順を数える。直近から二、七、六、二、一。五走中三度は三着以内で、出走馬の中でも上位の数字だ。直近も二着に突っ込んでいる。市場との落差が五つ分。七番人気という値付けの根拠がこちらには見えてこない。九歳という年齢と地方の牝馬という地味さが世間の目を遠ざけているだけなら、それは別の角度で読む材料になる。
一方で引っかかるのは三番ライチトゥームだ。二番人気七・六倍とそれなりの支持を集めているが、近五走で三着以内は直近の二着一度きり。その前は七、五、五、五と下位が続いている。直近の二着一つで人気になっているなら薄氷に見える。こちらの帳面でも人気ほど高くは評価していない馬だ。
展開の読みをひとつ。稍重ダートの千五は、小細工より地脚が出やすい条件だ。安定して上位に絡んできたアルマイナンナのような地力型は、荒れた馬場で崩れにくい。本命アギトは近五走で四度の三着以内、文句のつけようはないが、相手に誰を置くかで話が変わる。
▼堅実——五番アギト複勝、二番アルマイナンナ複勝の二点。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味——五番アギト×二番アルマイナンナのワイド、五番アギト×九番ソウルユニバンスのワイドの二点。月に一度獲れれば御の字、当たれば二桁倍もある。
▼夢——五番×二番×九番の三連複一点。滅多に来ない。来た時だけ大きい。宝くじと割り切れ。夢は百円で十分だ。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面の裏に筋が通っていることだけだ。乗るかは各自で決めろ。