— 番頭の予想
本命・対抗は素直にテリオスヒナとコスモアマデウスを認める。前者は前走2着で人気を集めているが、帳面を遡ると13・16・15着が並ぶ。一走で評価が塗り変わる世界の習性がよく出た例だ。コスモアマデウスは市場評価と近いところにある——こちらも大きな異論はない。
だが今日語りたいのは別の馬だ。
4番トモロウィンアスク(9番人気・前売り55倍)。近5走の着順に3着以内が2度ある。3着内率0.4はこのメンバーでも上位の安定感だ。1番人気テリオスヒナは0.2、2番人気コスモアマデウスも0.2——「着ける頻度」でいえばトモロウィンアスクが上回っている。それが9番人気55倍。こちらの物差しではメンバー1番評価、市場では9番——この落差が番頭の仕事場だ。
もう一頭だけ。1番ターコイズテソーロ(10番人気・58倍)も物差しの上で2番手にいる。大敗のある馬だが、近5走で一度は確かに2着を取っている。見切られた値段に対して、「着ける下地」だけは残っている馬だ。55倍と58倍、市場から忘れられた2頭がこちらの評価では上位2枠を占めている。
一方、市場上位への疑義を一つ置いておく。3番人気エルヴ(7.7倍)と4番人気マイネルスラーヴァ(8.2倍)、どちらも近5走で3着以内がゼロだ。一度も馬券に絡んでいない馬が二桁人気の馬より高い評価を受けている。世間がどこを見ているかは知らないが、こちらの帳面では積極的に信用できる材料が見当たらない。
買い目を出す。
▼堅実 — テリオスヒナ複勝・コスモアマデウス複勝の2点。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守るだけの層だ。
▼妙味 — テリオスヒナ×トモロウィンアスクのワイド・コスモアマデウス×トモロウィンアスクのワイドの2点。月に一度獲れれば御の字。当たれば二桁倍もある。
▼夢 — 三連複 4-3-12の1点。滅多に来ない。来たときだけ大きい。夢は百円で十分だ、積み過ぎるな。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面の数字を束ねたとき筋の通る話が見えたということだけだ。乗るかは各自で決めろ。