— 番頭の予想
ビップヴォルフ、前売り1番人気1.6倍。世間はこれで決まりと思っている。だがこちらは帳面を一枚めくって立ち止まった。鞍上Mデムーロのこの芝2200mでの入着実績、全部書き出してみるとゼロが並ぶ。厩舎の小椋調教師も同じくゼロだ。前走は6着。それで1.6倍に黙って乗れるか、乗れないかは各自で決めてくれ。
こちらの物差しで最上位に来るのはレッドヴァリアートだ。この6頭の中でただ一頭、後半3ハロンの最速時計が33秒台——33.5秒を持つ。持ち時計の高さも群を抜く。坂井騎手のこの距離での入着率は3割7分超、鞍上と距離の組み合わせに確かな筋がある。難点は斤量58kgで他の3歳勢より3kg重い点だ。それでも数字の骨格はこの馬が一番しっかりしている。市場は2番人気、こちらの読みは1位——その一枚のズレに意味がある。
対抗はメイショウナルカミだ。7戦して入着率80%、平均着順2.8。芝2200mに絞ると入着率は7割超——それで3番人気は薄い気がする。幸騎手とのコンビも過去の入着率は悪くない。ただしこの馬には裏の顔がある。帳面を見ると、負けた時の平均着差が10馬身。入着率は高いが弾けると派手に沈む「ムラ馬」だ。前走7着の大敗がその典型なら、今日がまたその日になる恐れもある。乗る前にそこだけ頭に入れておけ。
展開を一つ添えると、この6頭に明確な逃げ馬はいない。差し系が多い顔ぶれでペースが落ち着けば、上がりの速さが問われる。後半最速33.5秒を持つレッドヴァリアートに向く舞台だとこちらは読む。
▼堅実——レッドヴァリアート複勝、メイショウナルカミ複勝(2点)。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味——レッドヴァリアート×メイショウナルカミのワイド、レッドヴァリアート×ビップヴォルフのワイド(2点)。月に一度獲れれば御の字。当たれば二桁倍もある。
▼夢——三連複4-5-6(1点)。夢は百円で十分だ。滅多に来ない、来た時だけ大きい。宝くじの楽しみと割り切れ。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面の数字に筋があることだけだ。乗るかは各自で決めろ。