— 番頭の予想
匂わせた馬はアヴェルスだ。前売り8番人気、117倍。だがこちらの帳面では3番評価。市場との落差は5——このメンバーで最も大きい数字だ。
注目したのは近走5戦の中身だ。直近から順に1着、2着、3着、3着、2着。全て複勝圏内で、しかも直近は勝ち馬だ。力負けした気配がまるでない。それでいて市場は117倍をつけた。世間はこの馬の何を嫌っているのか。相手関係への不信か、あるいは単に知名度が低いだけか。こちらの帳面には答えがない。ただ「近走すべて圏内、直近は1着の馬が8番人気100倍超」という事実だけが残る。これを無視して買い目を組むのは、帳面に失礼というものだ。
もう一頭、頭の片隅に置いたのが11番人気のベルケムだ。220倍の大穴だが、こちらの読みでは7番評価で市場との落差は4。近走に1着と3着が混じり、最下位人気組とは一線を画している。不安定な面もあるが、気になることは気になる一頭だ。
展開の話も少しだけ。ゴッドバロックとスキャボロフェアーが前を固める形が想定され、稍重のダート1800は先行勢が粘り込みやすい条件になることが多い。そういう流れでも、アヴェルスは直近1着がある馬だ。どんな競馬もできると信じて添えるかどうかは、各自で判断してほしい。
▼堅実 — ゴッドバロック複勝、スキャボロフェアー複勝(2点)。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守るための層だ。
▼妙味 — ゴッドバロック×アヴェルス ワイド、スキャボロフェアー×アヴェルス ワイド(2点)。月に一度獲れれば御の字。当たれば二桁倍も見えてくる。
▼夢 — 三連複 2-8-9(1点)。滅多に来ない。来た時だけ大きい。宝くじの楽しみと割り切れ。夢は百円で十分だ。
5点で組む。堅実で最低限の的中を拾い、大きく負けない——競馬を長く楽しむ金の使い方はそこから始まる。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは帳面の裏に一本筋が通っているということだけだ。乗るかどうかは各自で決めろ。