— 番頭の予想
9番ソルエストレーラは本命で揺るがない。近5走で1着3回、3着内率80%。2.7倍の人気は妥当だ。こちらも抗わない。
本命の話はここで終わりだ。語る価値のある馬は別にいる。
10番ストロングフーヴス、9歳牡馬。前売り64.8倍、9番人気。この数字だけ見て捨てた人間がほとんどだろう。だが帳面を開いて近5走を並べ直すとこうなる——2,4,3,4,6。直近こそ6着だが、その前4走は全て2〜4着圏内に収まっている。3着内率は40%で、本命の80%に次ぐ数字だ。「9歳だから終わり」と切り捨てた市場が見落としているのは、この馬がきちんと上に居続けているという事実だ。力で負けているんじゃない。年齢で割り引かれ、誰の目にも止まらなくなっただけだ。こちらの帳面と前売り市場とでは評価に7つ分の差がある。この乖離には筋があると見ている。
一方、市場が押す馬に疑問をつけておく。2番人気ドナマギーは近5走が9,1,5,9,8——1着の前後が9着と8着の惨敗だ。1度の光で3着内率は20%に過ぎない。3番人気エムティワルツは近5走で3着以内がゼロ、最高が4着。3着内率0%の馬が4倍台に収まる市場は、こちらには少々解せない。
買い目を3層に分けて出す。
▼堅実——9番ソルエストレーラの複勝、1番エターナルルビーの複勝。エターナルルビーは3着内率40%で11.7倍、手頃な対抗だ。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味——9-10のワイド、1-10のワイド。本命と穴が絡めば二桁倍の配当もある。月に一度獲れれば御の字だ。
▼夢——1-9-10の三連複1点。揃う日が来たら大きい。夢の層に金を積むな。百円で十分だ。
9歳、64.8倍。誰も買わないから面白い。これが競馬だ。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面を束ねたときストロングフーヴスには別の角度の筋があるということだけだ。乗るかは各自で決めろ。