— 番頭の予想
二番人気のエルハーベン(4番)から話を始める。こちらの帳面では九番手評価で、世間との落差が最も大きい馬だ。
田山騎手の千四複勝率を帳面で数えると0。この距離での実績が見当たらない。加えて前走は除外で、仕上がりを測る材料が一つ消えている。馬の素質を否定するつもりはないが、オッズ九倍の二番人気にこちらが乗る根拠が見当たらない。
展開の読みをする。逃げ気質の馬が前に複数いる。ハナ争いが少し激しくなれば、後方で脚を溜めた馬に出番が来る。
本命はメイクワンズデイ(9番)。三番人気だから新聞でも分かる話だが、帳面でも一番手評価だ。持ち時計を十七頭で並べると、この馬が頭一つ上にいる。逃げを打って自らの競馬を作れる馬が、その時計を持っている。前が競り合っても逃げ切るだけの地力がある、というのがこちらの見立てだ。直近の成績が下り気味なのは気になるが、それでもこの帳面のトップはこの馬だ。
対抗はペアレンツギフト(11番)。四番人気。キャリア三戦と浅いが、芝を走ったレースは全部馬券内だ。上がりの最速は32秒台で、今日の出走馬でも最良水準。負けた時の着差が平均0.07馬身——際どく負け続けた馬は、いつか際どく勝つ。前走は勝ち上がっている。
穴はアラビアンジョイ(7番)だ。前売り七番人気、十三倍。
この馬の最高時計を確認すると、本命のメイクワンズデイとほぼ同じ数字が出てくる。それが七番人気だ。直近の成績は上昇中、前走は二着。後方から差すタイプで、前が競り合う今日の展開は向く可能性がある。吉村騎手との今回のコンビ、過去一戦で馬券を外していない。サンプルは少ないが、この馬には合う乗り手かもしれない。
▼堅実 — 9番メイクワンズデイ複勝 / 11番ペアレンツギフト複勝(2点)。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味 — 9番×7番ワイド / 11番×7番ワイド(2点)。月に一度獲れれば御の字。当たれば二桁倍もある。
▼夢 — 7-9-11三連複(1点)。滅多に来ない。来た時だけ大きい。夢は百円で十分だ。
当たると請け合うつもりはない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面の裏に筋があることだけだ。乗るかは各自で決めろ。