— 番頭の予想
本編だ。世間が18.5倍に置いた馬の名前を出す。1番フェブリノだ。
8回走ってまだ3着に入ったことがない。数字だけ見れば眼中に置かない馬だ。ところが、こちらが着差を全部並べてみると、話が変わった。負けた時の平均着差が0.37馬身。クビ差かハナ差で決まってきた競馬ばかりだ。力負けではない。紙一重で届かず、紙一重で3着を逃した馬が、8戦重ねて「来ない馬」のレッテルを貼られた。そして上がりのベストは33.7秒。今日の出走馬の中でも見劣りしない脚だ。さらに、こちらの帳面を数えると、人気より上の着順で走ることが多い——穴を狙う者には見逃せない癖だ。こういう馬が6番人気18.5倍に眠っている。
本命2頭については正直に言う。ルージュスプリヤとケールハイムは強い。ルージュスプリヤは出走わずか1戦の牝馬3歳だが、こちらの物差しでも最上位評価だ。前走は1馬身差の4着、上がりは34.8秒。まだ1戦の馬ゆえ不確かさも残るが、前売り1番人気の理由は否定しない。ケールハイムはさらに数字が揃っている。4戦で同距離の3着内率が5割、同馬場でも5割。上がりのベストは33.3秒、今日の出走馬でトップだ。鞍上の坂井は1200mで3割7分超の3着内率を持つ。騎手・馬・条件が揃っている。新聞通りと言えば新聞通りだが、それは事実だから認める。
展開を少し読んでおく。先行馬が少ない8頭立てで、サヨノパララックスが先手を取る可能性がある。フェブリノは後方待機型だ。晴良の芝1200で上がりの競馬になれば、この馬の脚が活きる。差しが届くかどうかは展開次第だが、条件が揃えば面白い。
市場の3番人気ビーグラッドと4番人気ベランジェール——この2頭はこちらの帳面では底に近い評価だ。なぜそこまで人気が集まるのかこちらには判然としない。馬券で狙う義理はない。
▼堅実
3番ルージュスプリヤ複勝、7番ケールハイム複勝(2点)。そこそこ当たるが配当は薄い。懐を守る層だ。
▼妙味
3番×1番ワイド、7番×1番ワイド(2点)。月に一度獲れれば御の字、当たれば二桁倍もある。
▼夢
三連複1-3-7(1点)。滅多に来ない。来た時だけ大きい。夢は百円で十分だ。
当たるとは請け合わない。儲かると言う予想家は信用するな。こちらが言えるのは、帳面の裏に筋があることだけ。乗るかは各自で決めろ。